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信仰手記 「再臨主を待ち望み、再臨主と米国を愛した夫」
渡辺美雪さん(アリゾナ州フェニックス在住。58歳)の夫ジェームズ・C・サリバンさんは、二〇一一年四月一日から五月十日まで、米国のために四十日断食を全うし、同年五月二十六日、真の父母様の主宰されるラスベガスでの原理本体論教育に向かう途中で聖和しました。以下は、渡辺美雪さんの手記です。
(文責・編集部)
ツ黴
「いつまでも夫と共に年齢を重ねていきたい」というのが私の願いでした。主人も、家庭を愛する良き夫であり、父親でした。
しかし、あのときの主人の最大の願いは、ワシントンDCに行き、四十日断食をしながら伝道することでした。そして、それを果たして、走るように霊界に行ってしまいました。神様のため、真の父母様のため、アメリカのために、最後の力を振り絞って生きたのではないかと思います。もしかしたら、既に寿命が来ていて、主人の思いがあまりにも強いので神様が四十日の断食の期間を下さったのではないかという気もします。
その四十日の間、私も、今は高校を卒業した娘も、とても苦しみました。しかし、電話の向こうの主人の声はいつも明るく、「ハッピー(幸せ)」と言っていました。
主人が四十日断食を決意したのは今から十一年前の二〇〇一年、ニューヨーク市で起こった9・11(アメリカ同時多発テロ事件)がきっかけでした。そのときに、アメリカの食口はニューヨークに祈りに行きました。そのころ私たちはボストンに住んでいましたから、バスで四、五時間かけてニューヨークまで行きました。主人が行きたいと言いだしたのです。
その瓦礫を見てきてから、主人は、ボストンコモンという大きな公園で四十日間の路傍原理講義を行いました。このころから「四十日断食をしなければならない」と言いだしました。米国の危機を感じ、何かをしなければいられないという感じだったのだと思います。
しばらくして私たちはシアトルに引っ越しました。私たちは生活に追われていたため、主人は四十日断食のことは口にしませんでしたが、決意は胸の中に残っていたのでしょう。このころから主人は『原理講論』をよく読むようになり、最終的には四百回読んだと言っていました。
そして、9・11から十年後の二〇一一年の四月一日、主人は四十日断食をスタートするとともに、ワシントンDCに行ってしまいました。ちょうど『原理講論』の拝読四百回が終わったばかりでした。ワシントン教会に寝泊まりしながら、ホワイトハウスの前で原理講義をして、伝道を始めたのです。ホワイトハウスのセキュリティーに止められて渡すことはできませんでしたが、オバマ大統領夫人宛てに書いた手紙では「文鮮明師は素晴らしいかたです」と訴えていました。
それは、相当の決意だったと思います。後で聞いたのですが、主人は、娘に「もしものことがあったら、この野球のグローブを棺に入れてほしい」と言い残して出発したということでした。主人は、9・11以降、アメリカの危機を切実に感じて四十日断食を実行に移したのですが、くしくもこの四十日断食の期間に国際テロ組織のアルカイーダがアメリカの鉄道テロを計画していて捕まるという事件が起こりました。
五月十日、四十日断食が終わったとき、力がなくなって大変な状況だったのですが、主人が仕事を辞め、私が代わりに働いていたので、すぐにワシントンDCに駆けつけることができませんでした。
間もなく、ラスベガスで真の父母様をお迎えしての原理本体論教育があるということで、主人は、ラスベガスの近くのアリゾナにいる知人の所に少し居て、そこから本体論教育に行く計画でした。
それで、アリゾナに飛行機で飛んだのです。断食が終了して、十日後くらいです。
アリゾナに着いた時は、車いすで降りたのです。私は仕事で身動きが取れず、すぐに娘をアリゾナに送りました。
娘が行ったら、主人は一時的に元気が出ました。しかし、私が飛行機で到着した時には、もう疲れきっていて、翌日救急車を呼んだのですが、そのときにはもうダメでした。
最後に会話らしい会話をすることもできませんでした。とにかく、私が到着するのを待っていて、聖和したような感じでした。
主人の口から四十日断食と伝道についてじっくり聞くこともできませんでした。しかし、あれから一年たち、今は主人の願いがかなったことを冷静に感謝しています。また、相対の大切さを身にしみて感じています。
昔、主人の夢の中に小さな子が出てきて、その小さな子がメシヤであると分かったそうです。その子の顔を見ると、オリエンタルの顔をしていたと言っていました。
主人は、ずっと再臨主を待っていたのです。
主人はかつて独身の頃、ボストンのキリスト教会の建物の管理の仕事をしていました。その頃、お昼の時間にバーガーキングに行って、そこで霊の親に出会いました。霊の親が誰かと話しているとき、「私はメシヤと握手をした」と話すのが聞こえてきたので、それに驚いて自分から声を掛け、全てをなげうって入教したのです。
私の友人が、主人は私と娘に百パーセントの信頼を置いて旅立ったという詩を書いて送ってくれました。主人は生き方が下手で、決して「模範的な信仰者」と言える存在ではなかったと思います。しかし、神様、真の父母様、アメリカを愛する心はとても強かったと思います。そして今は、私たち家族のために犠牲になるように一生懸命働いてくれたことに、とても感謝しています。
今年七月、清平に行ったとき、山の頂上で主人が手を振っているような気がしました。いろいろとつらいこともありましたが、主人の明るい性格が今も私を支えてくれています。
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Category: 特集