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統一教会の日本人嫁奮闘記

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日本でもよく「中華料理」のお店を見かけるが、日本で口にする一般的な中華料理と呼ばれるものは日本人好みに改良されているため、本場の中国料理とはかなり変わってくる。というより、根本的に違う料理といったほうがいいかもしれない。

一言で「中国料理」といっても色々な種類がある。大きく分けると、「上海料理」「広東料理」「四川料理」「山東料理」「福建料理」「江蘇料理」「浙江料理」「湖南料理」「安徽料理」と九つが挙げられる。

日本人にとってなじみがあり、好まれる料理は広東料理だろう。ふかひれスープや酢豚、牛肉のオイスターソース炒めなど一度は聞いたり食べたりしたことがあるものばかりだ。しかし、本場の味を口にすると日本の中華料理がいかに「日本式」かということが分かるだろう。

私は中国に来て十二年になるが、ずっと北京で生活している。その中で、普段口にする中国料理は「山東料理」のうちにある「北京菜」か、夫の故郷の料理「東北菜」が主流だ。

北京菜といえばそう、北京ダック。庶民派レストランでは一羽丸ごと食べても千五百円程度で味わうことができる。私の母も北京ダックが大好きで、北京に遊びに来るときは必ず食べに行く。一度奮発して高級レストランに連れて行き、普段はなかなか食べることのできない高級北京ダックを注文したのだが、お店の雰囲気や出される料理などあまりにも高級すぎて、落ち着いて食べることができなかった。母も「この前、連れて行ってくれた所がいい」と言い、結局数日後、安い庶民派レストランでおなかいっぱい食べ直したなんてこともあった。

北京菜の中でもさらに「家常菜」(家庭料理)となると、私にとっても「ふるさとの味」的な料理が出てくる。私が好きなのは「耗油生菜(レタスのオイスターソース餡あんかけ)」で、レストランに行くとよく注文する。

そして、もう一つのふるさと料理は「東北菜」。東北菜の面白い特徴は何といっても量が多いということ。レストランで注文すれば洗面器ぐらいの大きな皿でどーんと出てくる。この大胆さが東北菜の誇りでもあるようだ。とはいえ、北京市内は物価高騰の影響もあってか、東北菜のレストランに行ってもこれだけの大きさの皿で出てくることは少なくなってしまい、残念だ。

夫の実家の延吉に車で帰る途中、東北圏に入った所の高速サービスエリアで料理を注文したら、いかにも東北菜らしいダイナミックな皿が登場し、家族で「東北に帰ってきたなぁ」としみじみしたこともあった。東北菜といえば特徴的な材料が「酸菜」だ。白菜を発酵させたもので、酸味が強い漬物のような感じだ。東北菜ではこれを炒めたり、スープにしたり、肉まんや水餃子などの具としてもよく使われる。野菜嫌いな子供たちもこの酸菜が大好きで、酸菜白肉?(酸菜とばら肉のスープ)が出てくると必ずお代わりする。

学生時代や結婚当初、まだ経済的に余裕のなかった私たちは、外食するといっても安く収まる北京菜や東北菜レストランにばかり行っていた。いかにして五十元以内で二人でおなかいっぱい食べられるか、メニューとにらめっこしながら計算して注文していた頃が懐かしい。私にとって北京菜や東北菜は懐かしい青春の味なのかもしれない。

李めぐみ

北京在住の統一教会の中日家庭

夫の李鵬さんとの間に一男一女


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Category: 特集